国際協力機関 interview no.02 独立行政法人 国際協力機構(JICA)研修業務課 主事 内田 誠 様、公益財団法人 北九州国際技術協力協会(KITA)副理事長/研修部長 上野 正勝 様

01 世界が抱える資源エネルギーの課題は?

途上国の経済発展は、先進国にとっての責任です。日本もODAなどを通じて国際協力を行っています。世界の国が豊かになるのは良いことですが、経済成長が続いていくと水と食料とエネルギーは争奪戦になると言われています。日本は資源大国ではありませんから、それらを他国に頼らざるを得ません。世界のエネルギー不足は日本の危機につながるおそれがあります。
だからこそ、これから電気が普及していく途上国に省エネの技術(エネルギーを有効活用する技術)を学んでもらう必要があります。「日本の進んだ技術を教える」ことが、途上国の省エネにつながり、それが日本の国益につながっているという連鎖を忘れてはいけません。(内田)

02 ファイナルゲートはどんな研修をしていますか?

ODAは大きく有償資金援助と、無償資金援助、技術協力の3つに分類できます。北九州国際技術協力協会(以下、KITA)は、国際協力機構(以下、JICA)の発注を受けて、技術協力の中の技術研修を実施しています。
技術研修もさまざまあるのですが、ファイナルゲート様には「省エネルギー・新エネルギー」の研修分野で協力いただいています。省エネエージェントを導入している施設を訪問し、実務見学を通して得られる知識や知恵、体験を研修員に提供しています。
2010年にJICAが主催した「国別省エネ研修」でコスタリカの関係省庁や大学関係者、中小企業経営者に研修したのが最初で、以降年に2~3回協力いただいています。(上野)

03 研修の反応はいかがですか?

途上国でも経済発展のために「よりよいものを、より安くつくる」ことが必要なのは理解しているので、省資源・省エネへの関心も高いです。ただ、省エネの実践には設備や技術の導入コストも必要です。必要性は理解しているけれど、費用がなくて実践できないジレンマを抱えている国も多くあります。
だからこそ私たちは研修でファイナルゲート様の仕組みや技術が役に立つと思っています。お金の代わりに知恵を出すやり方は、多くの研修員たちに驚きをもって受け容れられています。
設備導入の必要がなく帰国後すぐに実施できる点もウケが良い理由だと思いますね。(上野)

04 ファイナルゲートへのリクエストは?

実務見学のできる場所が主に商業施設なので、「こんな立派な商業施設は自分の国にはない」と短絡的に考えてしまう研修員も中にはいます。この省エネ手法は、オフィスビルでも工場でも物流倉庫でも転用できる考え方だと指導していますが、より分かりやすくするために実務見学できる場所のバリエーションが増えたらいいなと思っています。(上野)

05 最後にファイナルゲートへのメッセージをお願いします

研修関連予算の制約があるなかで国の活動に協力していただいて、とても感謝しています。研修を通して途上国のWinと、JICAのWinは得られました。 JICAでは企業のWinになるよう海外進出の支援活動も行っているので、ファイナルゲート様のWinにつながればいいなと思います。(内田)

有名無名問わず研修員は技術以外に企業の熱意と誠意から多くを学んでいます。約5年間研修のご協力をいただいていますが、省エネは人類の重要かつ永遠の課題ですので今後も末永く御社のご協力を賜りたいと考えております。(上野)

取材・文:田中敦 撮影:平田光二 掲載:2014年10月

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